特許庁、商標・デザイン審査業務に人工知能(AI)を導入
- AI基盤の商標・デザイン検索システムを活用しデジタル化を加速 -
特許庁は、AI技術が適用された商標・デザインの画像検索システムを開発し、審査・審判業務に活用するため、2月15日からサービスを開始すると発表した。
システムの導入に伴い、商標・デザイン審査官が審査1件当たり数千件の画像を肉眼で検索しなければならなかった従来の方法を革新して、検索に必要な時間を大幅に短縮し、審査の精度も高めた。
AI基盤の画像検索システムを構築するため、特許庁が独自に保有する約200万件以上の商標・デザイン画像をAI学習データとして活用し、2年間の実証研究・実装および試験運営を行った。
画像検索システムの主な機能は、出願された画像と既に登録された画像を比較した結果を類似度順に並べて表示するものである。
特に、複数の形状が結合した画像の中から一部の画像を認識して検索が可能であるという点は、注目に値する。例えば、バッグの画像を検索すると、バッグの外観とバッグにプリントされたロゴ・キャラクターに類似した画像を一括検索できる。
また、商標・デザインの分類も、AIが自動的に推奨して分類コードを指定できるように支援する。
一方、特許庁は昨年、書面の電子化、海外特許文献の翻訳、特許図面の符号認識にAI技術の適用を完了し、今年は、顧客相談チャットボット(chatbot)*、知能型の特許検索および自動分類などを研究開発中である。
* チャットボット: 文字または音声による会話機能を有するコンピュータプログラムあるいは人工知能
特許行政全般に人工知能(AI)技術を導入し、審査・審判業務の効率性を向上させるためのロードマップを円滑に移行させることで、デジタル政府への転換を促進している。
特許庁情報顧客支援局長は「商標・デザインの画像検索にAI技術を適用することによって、より迅速かつ正確な審査をサポートできるようになった」と述べ「今後も、AI、ビッグデータなどのデジタルトランスフォーメーションを活用した、知的財産分野における行政のデジタル化をスピーディーに推し進める」と語った。
[出所: 特許庁]
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