自動車業界の電気自動車バッテリーおよび水素自動車燃料電池出願が活発
今年9月、自動車·バッテリー業界の関係者はもとより、全世界の多くの投資家らが注目する中で、テスラの「バッテリー・デー」イベントが開催された。同日テスラは、従来価格の半値での電気自動車発売を目標としたバッテリー工場の増設および技術開発計画を発表した。
既存の内燃機関自動車におけるエンジンとバッテリーの開発·生産は、自動車業界とバッテリー業界各々の領域であった。しかし、電気自動車·水素自動車のようなエコカーに自動車市場のパラダイムがシフトしつつあり、エコカーのエンジンに該当するバッテリー、燃料電池のような電池分野にまで自動車業界の領域は拡大する様相を呈している。
特許庁によると、自動車業界のエコカー電池(電気自動車バッテリーおよび水素自動車燃料電池)に関する特許出願が活発であることが明らかになった。自動車業界の電池関連特許出願は、2010年から2019年まで合計4,435件で、2010年の277件から2019年は433件と、56%増加したことが分かった。
<自動車業界のエコカー電池の韓国特許出願現況>
[出所 : 特許庁特許出願システム分析結果]
これを受け、自動車業界の全体特許出願のうち、電池分野の出願割合も2010年の7.0%から2019年には9.1%に伸びた。内燃機関車からエコ自動車へと市場がシフトしたのに伴い、各自動車メーカーが「エコカーの心臓」と呼ばれる電池関連の研究開発シェアを徐々に拡大した結果であるとみられる。
<自動車業界の特許出願全体に占める電池分野の割合の推移>
企業別では、全自動車メーカーの電池出願のうち、現代自動車グループが56.4%、トヨタ自動車が27.6%、ルノー・日産・三菱アライアンスが11.5%、フォルクスワーゲングループ(アウディ、ポルシェなど)が2.4%の順であった。
<自動車メーカー別にみたエコカー電池の韓国特許出願動向>
グローバル電気自動車トップ企業であるテスラのシェアは、自動車業界の韓国電池特許出願のうち、わずか0.25%に過ぎないことが分かった。電気自動車の本場である米国でも、過去5年間(2014~2018年)、グローバル5大自動車メーカー*は電池に関連し、メーカー別で平均696件の特許出願を行ったが、テスラは延べ37件の特許出願にとどまった。 * フォルクスワーゲングループ、トヨタ自動車、ルノー・日産・三菱アライアンス、フォード、現代自動車グループ
<テスラvs完成車5社の電池分野における米国特許出願現況比較>
※ 完成車メーカーは、2019年グローバル販売台数(出所: Statista2020)を基準に選定
このような傾向は、従来の自動車メーカーの場合、安定した自動車販売台数を基に、環境にやさしいエコカー時代に備え、着実に電池技術の開発を推し進めてきた一方、テスラのような新生電気自動車メーカーは、急成長のために長期間蓄積された技術力を必要とするバッテリーそのものはバッテリー専門の企業への外注・需給に委ね、電気自動車の設計、構造などバッテリー以外の効率向上を図ることに注力したためと考えられる。
エコカーを電気自動車と水素自動車に分けてみると、2010年以降、自動車メーカーは電気自動車バッテリーを年平均263件、水素自動車燃料電池を年平均180件出願している。韓国の自動車メーカーは、水素自動車の燃料電池出願の割合が56.8%と高く、海外の自動車メーカーは、電気自動車のバッテリー出願の割合が80.4%と、さらに高いことが分かった。このことから、未来のエコカーに対するアプローチの方向性において、国内外における自動車メーカーの間には違いが垣間みられる。
<自動車メーカーの国内外別にみた電気自動車および水素自動車の電池特許出願割合>
特許庁次世代エネルギー審査課長は「エコカー市場の急拡大が見込まれるのに伴い、爆発的な電池需要増に対処し価格競争力を確保するため、自動車業界の電池技術開発は着実に拡大していくものと予想される」と述べた。
[出所: 特許庁]
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