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外国語による弁論が可能な国際裁判部の導入

2018/11/01

外国語による弁論が可能な国際裁判部の導入
 

法院組織法の一部改正に伴い、特許法院とソウル中央地方法院に「国際裁判部」が初めて設置され、2018年6月13日より運営されている。国際裁判部の導入により、特許法院の審判対象事件や特許権•実用新案権•デザイン権•商標権•品種保護権に関する訴えは、英語裁判が可能になった。
このような国際裁判部の導入は、特許法院が処理する特許事件のうち、外国人や外国法人が当事者となる事件の割合が40%以上を上回り、外国語による弁論及び証拠の提出の必要性が提起され、また、国際知識財産権関連の紛争解決の中心地となる必要性が提起されたことによるものである。
一方、国際裁判部の導入に先立ち、昨年(2017年)、2016ホ7695拒絶決定(特)事件(原告:3M、被告:特許庁長)について、英語による弁論が試験的に実施された。本事件では、当事者双方が英語による弁論に同意し、法院の許可のもと、英語による弁論が行われた。弁論において原告•被告代理人は英語で口頭弁論を行い、法院は韓国語で訴訟指揮し、円滑なコミュニケーションのために必要な範囲内で英語で要約して意見を伝え、傍聴人のために英韓/韓英同時通訳が提供された。
国際裁判部は、現在、特許法院とソウル中央地方法院の2ヶ所に設置されているが、大田、大邱、釜山、光州地方法院などの4ヶ所は、今後の国際事件の数などを考慮し、必要に応じ法院長が設置することができる。国際裁判部を設置した法院は、国際事件の裁判に必要な通訳•翻訳センターを設置•運営することができる。
国際裁判部で行われる外国語による弁論は、当事者が外国人である事件、主要な証拠の調査が外国語で行われる必要がある事件、その他これに準ずる国際的関連性のある事件のいずれかに該当する事件について、裁判を著しく遅延させる場合でなければ、当事者双方の同意を得て裁判部が許可することができる。外国語による弁論の申請と同意は、原則として、第1審と控訴審の各第1回弁論期日の前に書面にて行われるべきであり、外国語による弁論の許可は、当該審級にのみ効力がある。ただし、当事者双方が外国語による弁論の適用及び同意を撤回する場合、また、外国語による弁論により裁判進行に著しい支障がある場合には、外国語による弁論の許可が取り消されることがある。しかし、許可が取り消されても、既に行われた裁判には影響を与えない。
国際裁判部の外国語による弁論に許容される外国語は施行初期の現実的な状況などを考慮して英語とし、今後の国際事件の裁判の定着と事件の数を考慮し、日本語と中国語など他の外国語に拡大する予定である。裁判長は、韓国語で法廷で訴訟を指揮し、当事者は韓国語または外国語(英語)で弁論が可能である。決定や命令書は、韓国語で作成され、当事者には外国語翻訳文を送付することができる。判決書の原本は韓国語で作成して宣告し、上訴期間の起算及び判決の効力は韓国語で作成された判決書を基準とし、法院事務官は判決書の正本の送達後、当事者に外国語翻訳文となっている判決書を送付する。控訴または上告する場合には、それぞれ外国語で作成された控訴状または上告状を提出することができる。
上述した通り、国際裁判部が設置•運営されることにより、今後、外国企業が韓国で知的財産権に関する訴訟を起こす場合、翻訳にかかる費用及び時間を削減することができ、コミュニケーションに対する負担を減らすことができると考えられることから、外国人または外国法人の司法アクセスが改善されることが予想される。また、今後、外国語による弁論が可能な国際裁判部が活発に利用されれば、国際知的財産権関連の紛争解決の中心地としての役割も出来ると期待される。
 

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