2021年に新たに変わる知的財産制度

2021年に新たに変わる知的財産制度




特許庁は、アイデア奪取に対する懲罰的損害賠償制度の施行、中小企業の特許調査・分析費用税額控除を含む、モバイル特許出願システムの導入など「2021年に新たに変わる知的財産制度」を発表した。



新たに変わる知的財産制度は▲知的財産権の保護強化▲中小・中堅企業支援による新型コロナウイルス感染症被害の最小化▲知的財産権取得のための利便性向上に重点を置いている。2021年に変更される主な制度は、以下の通りである。



故意に他人のアイデアを奪取した者は、損害として認められた金額の最大3倍まで賠償しなければならない('21年4月)。また、商標法・デザイン保護法・不正競争防止法に基づき損害賠償額の算定方法を改めることにより、権利者の生産能力を超えた販売量に対しても損害賠償を受けられるようになる('21年6月)。



不正競争行為の是正勧告に従わない場合、不正競争行為に違反した事実を官報などに公表できるようになる('21年4月)。また、産業財産権に係る紛争調整と不正競争行為に対する行政調査が同時に行われる場合は、行政調査を中止し、紛争調整の結果に基づいて再調査するか否かが決定される('21年4月)。



営業秘密の漏えいが疑われる中小企業は、民・刑事訴訟に必要な初期の流出証拠を確保するために、デジタル・フォレンジックの支援が受けられる('21年1月)。



中小企業が「産業財産権機関診断」に支出した特許調査・分析費用は、R&D税額控除の対象とする('21年1月分から適用)。



中小企業と共同研究する際の手数料の減免対象をすべての主体に拡大し、出願料・審査請求料だけでなく、設定登録料も50%減免する('21年3月)。



素材・部品・設備分野の輸出企業の特許紛争対応への支援を強化するため、紛争情報のモニタリングを拡大し、紛争リスクの事前診断及び助言、紛争対応戦略の樹立を支援する('21年1月)。



グローバルIPスター企業(地域における有望な輸出関連の中小企業)の海外出願審査対応に要する登録費用支援の対象を特許から商標・デザインにまで拡大する('21年1月)。



スマートフォンを活用して特許・実用新案・意匠権の出願ができるようになる。また、モバイルを介して手数料の納付、通知書の受信など、特許庁のほとんどのサービスが受けられるようになる('20年12月)。



新たな類型の商標と動作・色彩商標など従来の非典型商標に対する詳細な審査基準が策定される('21年1月)。また、立体・位置商標の図面提出件数を緩和した('21年2月)。



一括審査申請対象が拡大され、その要件も緩和される。類似製品からなる製品群やデジタルサービス関連も一括審査の対象となり、スタートアップも一括審査を利用できるようにした('20年12月)。一括審査を申請した出願が拒絶決定された場合は、これに対する不服審判を優先審判対象に追加し、権利化できるか否かを早期に審判で再検討できるようにした('21年3月)。



論文や研究ノートなどをそのまま出願できる臨時明細書制度の活用を促進するため、出願料を引き下げ('21年3月)、デザインの一部審査制度の対象物品類を、食品、雑貨類、包装容器、宝石・アクセサリー類などに拡大適用('20年12月)するなど、出願人の利便性を向上させるための制度が導入される。



上記以外にも、退職したシニア人材の特許基盤技術による創業支援('21年1月)、特許審判事件での映像口頭審理及び技術説明会の拡大('21年1月)などの制度が新たに施行される。




[出所: 特許庁]



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